システムの価格はどう決まるのか?(2/2)

「獲得便益による見積り」で始める開発のモラルハザード

ただしこの大枠の予算を確定してその中で作業をしていく方法は、契約直後から発注者側と開発者側の意識のずれが発生してしまいます。

発注者側としてはなるべく何度も修正を繰り返してシステムをよいよいものにしてもらいたいと思うでしょうし、一方で開発会社はなるべく早期に満足してもらえることを願います。

以前「ウォーターフォール型開発」と「アジャイル型開発」のところでも同じようなお話をしましたが、一種のモラルハザードであるこの事態を避けるのは一括請負型の契約ではなかなか難しいのです。

そうならないためにもう一つの「準委任契約」による開発というのが検討されます。

「準委任契約」による開発とは、契約のゴールを成果物の完成におかず、月ごとに投入した作業時間でコストを確定していくスタイルです。

ゴールは、たとえば発注者の「これまで見たことが無いような動きでうちの商品の良さを伝えつつ、検索から購入までをスムーズに行えること」などにおき、開発メンバーはそれに向かって努力をし続けていきます。

そして、明確な成果物がなくても毎月費用を支払うという契約形態で、結局、作業時間によるコスト計算に戻っているわけですが、その本質は、クリエイティブな作業を無理矢理時間で見積る「人月での見積り」とは大きく異なり、クリエイティブな作業では時間の予測ができないため、まずはやってみて月ごとにコストを算出する、という考え方になります。

プラムザでもクリエイティブ系のお仕事の場合は、「準委任契約」でやらせていただくことが多いです。

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