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vol. 16『「業界外の会社でもAIを使えばシステムができる」は本当か?』
最近、AIを使ったシステム開発の話をよく聞くようになりました。
特にClaude Codeのようなツールを使うと、プログラムの専門知識がなくても、自然言語でかなりのことを指示できます。
「こういう画面を作ってください」
「この項目を登録できるようにしてください」
「ログイン機能を付けてください」
「サーバーにデプロイ(アップロードして公開すること)してください」
このように指示すると、AIがコードを書き、必要な設定まで進めてくれることがあります。
以前なら難しかったDNSの設定やサーバーへの反映も、AIに聞きながら進めれば、ある程度までは到達できるようになっています。
では、業界外の会社でも、AIを使えばシステムを作れるのでしょうか。
結論から言えば、簡単なシステムであれば可能です。
目次
簡単なシステムなら自社開発も現実的
たとえば、次のようなものです。
・社内だけで使う簡単な資産管理のシステム
・問い合わせ受付フォームとメッセージの履歴管理
・小規模な予約フォームやメール配信システム
・単純な商品紹介サイトとシンプルなアクセス解析
・一時的に使う業務補助ツール
このくらいであれば、AIを使って自社で作ることは十分現実的になってきました。
「AIでシステム開発なんて無理」と決めつけることはできません。
ただし、注意しなければならないことがあります。
「動く」と「業務で安全に使える」は別物
それは、「動くものができること」と「業務で安全に使えること」は別物だということです。
たとえば、個人情報を扱うシステムになると、急に難易度が上がります。
顧客情報、会員情報、住所、電話番号、メールアドレス、ログイン情報、決済情報などを扱う場合、単に画面が動けばよいという話ではありません。
・他人の情報が見えてしまわないか
・管理者以外が重要な操作をできてしまわないか
・パスワードは安全に扱われているか
・退職者や外部スタッフの権限を止められるか
・障害が起きたときに復旧できるか
画面上は普通に動いていても、内部では危ない作りになっていることがあります。
さらに、システムが一定以上複雑になると、AIだけで作るのはかなり難しくなります。
複雑な業務システムでは何が難しいのか
たとえば、特殊な業界向けのマルチテナント型ECサイトを考えてみます。
複数の会社や店舗が同じシステムを使う場合、単に商品を登録して、カートに入れて、決済できればよいわけではありません。
A社の管理者はA社の情報だけ見える。
B社の担当者はB社の注文だけ処理できる。
本部は全体を確認できる。
顧客は自分の注文だけ見える。
このように、権限設計だけでもかなり複雑になります。
さらに、請求金額の計算も簡単ではありません。
商品価格、送料、手数料、割引、キャンペーン、消費税、月締め請求、返品・キャンセル、テナントごとの料率。
こうした条件が重なると、「AIに自然言語で指示すれば何とかなる」という範囲を超えてきます。
もちろん、AIに一つひとつ指示すれば、それらしいシステムが出来上がります。
しかし問題は、個別の機能を作ることではありません。
本当に難しいのは全体設計
本当に難しいのは、全体として矛盾しない構造を作ることです。
どの情報をマスタとして持つのか。
どのタイミングで注文を確定するのか。
請求金額はどの時点で固定するのか。
権限はどの単位で管理するのか。
例外処理をシステムに入れるのか、運用で吸収するのか。
こうした判断は、個別のプログラムを書く力とは別のものです。
ここを見誤ると、最初は順調に見えても、途中から苦しくなります。
・画面ごとに仕様がバラバラになる
・データの持ち方が途中で合わなくなる
・権限管理が後付けになってぐちゃぐちゃになる
・請求計算が例外だらけになる
・修正するたびに別の場所が壊れる
最初は小さなシステムだったはずが、業務に合わせて機能を追加していくうちに、だんだん手に負えなくなっていくのです。
小さく始めることと、大きく育てることは違う
ここで大事なのは、
「少しずつ作ってブラッシュアップしていけば、いつか大きなシステムになる」わけではない
ということです。
小さな材木をいくつか組み合わせても、大規模な建築物は作れません。
犬小屋を作る考え方で、ビルは建てられません。
もちろん、小さく始めることは大事です。
ただし、小さく始める場合でも、将来どの方向に広がるのかをある程度見越しておく必要があります。
AIは、部品を作るのは非常に得意です。
画面を作る。
入力フォームを作る。
一覧画面を作る。
簡単な登録処理を作る。
エラーを直す。
こうした作業では、AIは大きな力を発揮します。
AIに任せること、人間が判断すること
一方で、業務全体をどう分解するか、どこに境界線を引くか、どのデータを正本にするか、将来の変更にどう備えるかは、人間側が考えなければなりません。
つまり、これからのシステム開発では、
AIを使うか使わないか
ではなく、
AIに何を任せ、人間が何を判断するか
が重要になります。
AIを使えば、システム開発のハードルは確実に下がります。
ただし、何でも作れる魔法の道具ではありません。
AI開発で不安を感じたときが相談の分岐点
「なんとなく動くものはできた」
「でも、このまま拡張してよいのか不安」
「権限や請求の整理が難しくなってきた」
「個人情報を扱うのでセキュリティが心配」
このように感じたら、そこが一つの分岐点です。
プラムザでは、AIを使った小さな開発から、業務システム全体の整理まで、お客様の状況に合わせてご相談をお受けしています。
「全部を外注してください」という話ではありません。
まずは自社で作ってみる。
できるところまではAIを活用する。
ただし、難しくなってきたところで一緒に整理する。
そのような関わり方もできます。
AIで作り始めたシステムが少し複雑になってきたと感じたら、早めにご相談ください。
作り直しになる前に、どこを整理すべきか、一緒に考えることができます。
株式会社プラムザは、開発実績25年・取引企業数300社のシステム開発会社です。さまざまな業種・業界で使用されるオリジナルのシステム構築を得意としています。
システム開発の依頼をご検討されている方は、ザックリした内容でも問題ありませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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