次に標準在庫の話に移りたいと思います。在庫管理システムで標準在庫の管理を行うというのは、非常に重要だと思います。
一般的に標準在庫とはどのように計算しますか?
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システム開発が学べるコラム
在庫管理システムを構築する際に気を付けなければならないこと(その3)
「在庫管理システムを構築する際に気を付けなければならないこと」についてChatGPT-4 と会話形式で、業務システム開発実績200件以上という弊社代表の島田がこれから数回に分けてお話をしています。
さて、今回はリストアップした在庫管理システムの6つの基本機能の中の「標準在庫の管理」の話に進もうと思います。
1.在庫数の管理:在庫アイテムの数量を管理し、検索・参照する機能。
2.標準在庫の管理:あるべき在庫レベルを設定し、過剰在庫や品切れを防ぐための機能。
3.発注管理:在庫が不足した際に発注を行い、発注量の計算や発注プロセスの管理を行う機能。
4.受入処理:新規で入庫されるアイテムの受け入れを行う機能。
5.出荷管理:アイテムの出荷業務と追跡の機能。
6.棚卸:実地の在庫数を調べ、理論上の在庫を修正する機能。
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目次
標準在庫(安全在庫)とは
標準在庫は安全在庫とも呼ばれますが、要は「これくらい持ってないと在庫切れを起こして折角注文が入っても売ることができず、機会損失を起す」という数量です。
ただ確かに注文に応えられないと直接的な損失に繋がりますが、多すぎると資金繰りを悪くし、在庫スペースを圧迫しますので多ければ多いほどいいというものではありません。
しかし、実際、標準在庫とはどうやって計算すればいいのでしょう?
ベテランのバイヤー(発注担当者)が「なんとなく」の感覚で決めている会社も多いと思いますが、一般的にはちゃんと理論があります。その辺をまたChatGPTに聞いてみますか。
計算方法
GPT-4
標準在庫(または安全在庫)の管理は、在庫管理システムにおいて非常に重要な要素です。標準在庫とは、予期しない需要の増加や供給の遅延に対応するために保持する在庫の量を指します。目的は、品切れを避けつつ、過剰な在庫を抱えないようにすることです。
標準在庫の計算方法は複数あり、業務の特性や需要の変動の大きさ、リードタイム(発注から入荷までの時間)などに応じて選択されます。以下は、標準在庫を計算するための一般的な方法の一例です:
平均需要法
標準在庫 = (平均日需給 × リードタイム) + 安全在庫
ここで、
平均日需給は、過去のデータから算出されます。
リードタイムは、商品を発注してから受け取るまでの平均日数です。
安全在庫は、予期せぬ需要の増加や供給の遅延に備えて追加で保持する在庫量です。
安全在庫の計算
安全在庫 = (最大日需給 – 平均日需給) × リードタイム
最大日需給は、過去のデータから見られる最大の日需給量です。
変動を考慮した計算
需要やリードタイムの変動が大きい場合は、標準偏差や変動係数を用いた計算が適用されることがあります。この方法はより複雑で、統計的な分析を必要としますが、より正確に安全在庫を計算することが可能になります。
実践的な考慮事項
需要の予測: 正確な需要予測には、歴史的販売データ、市場動向、季節性、プロモーション活動などの要素を考慮する必要があります。
サプライチェーンの変動: 供給側の変動も考慮する必要があります。サプライヤーの信頼性、天候、輸送の問題などが影響を与える場合があります。
レビュー周期: 標準在庫レベルは定期的にレビューし、必要に応じて調整する必要があります。
標準在庫の管理を適切に行うことで、企業は顧客の要求を満たしながら、在庫コストを最適化することができます。
うーん、、、嫌になりますね。
しかし、こういうのはもう人間が考えなくてもいい時代のはずです。OpenAIを使って、具体的な数字を導き出してもらいましょう。そのためにはどんな情報があればいいか聞いてみます。
AIで標準在庫計算は出来るのか
島田
ChatGPTのようなAIによって標準在庫数を計算させようとするなら、どんなデータを与えれば計算することができますか?
GPT-4
ChatGPTのようなAIを活用して標準在庫数を計算するためには、以下のようなデータが必要です。これらのデータを提供することで、AIは必要な計算を行い、標準在庫数を推定することが可能になります:
過去の販売データ:
過去の販売量(日次、週次、月次などの期間で)
商品別の販売データ
リードタイム:
商品を発注してから受領するまでの平均時間(日数)
供給側の変動を考慮したリードタイムの変動範囲
需要の変動データ:
各商品の需要の変動幅(標準偏差などの統計的指標を含む)
季節性やトレンド、特別なイベントが需要に与える影響
安全在庫レベル:
既存の安全在庫レベル(あれば)
安全在庫を決定するためのビジネスルールや方針
供給側の情報:
仕入れ先や製造元からの供給能力
供給側のリスク(ストライキ、自然災害、物流の遅延など)
これらのデータを基に、AIは次のような計算を行うことができます:
平均需要と最大需要の計算:過去データを分析して、平均需要と期間内の最大需要を計算します。
リードタイムの考慮:発注から受領までの平均リードタイムとその変動を考慮して、必要な在庫量を計算します。
安全在庫の計算:需要の変動とリードタイムの変動を基に、安全在庫レベルを計算します。
標準在庫の推定:これらの情報を統合して、標準在庫数を推定します。
AIを利用することの利点は、大量のデータから複雑なパターンを識別し、より正確な需要予測や在庫レベルの推定を行える点にあります。ただし、AIの推定も入力されたデータの質や範囲に依存するため、正確かつ包括的なデータの提供が重要です。また、市場の変化や予期せぬイベントに柔軟に対応するため、定期的なデータの更新とモデルの再評価が必要となります。
なるほど。いろいろ言ってますが必要不可欠と思われる要素を抜き出し、重複する内容を省きますと、ある商品の標準在庫を計算させるには
・過去の販売数量(日次、週次、月次)
・リードタイム(注文から入荷までの日数と変動幅)
・季節性トレンド(連休やお盆前には需要が増すなど)
を与えればいいようです。
ちょっと気になるのは、季節性トレンドを送るということは、時期毎に標準在庫を計算してくれるんでしょうかね?
例えば、1年を52週に分けて、それぞれの週でこの商品はどれくらい抱えておくべき、というようなことを出力してくれるのでしょうか?聞いてみましょう。
季節性やトレンドに基づく週ごとの標準在庫計算
島田
情報として、「季節性やトレンド、特別なイベントが需要に与える影響など」を送るということは一年を52週に分けて、週ごとの標準在庫を出すことも可能ですか?
GPT-4
はい、季節性やトレンド、特別なイベントが需要に与える影響を考慮して、一年を52週に分けて週ごとの標準在庫を計算することは可能です。このアプローチは、特に季節性が強い商品やイベントによって需要が大きく変動する商品の在庫管理に有効です。週ごとの標準在庫を計算することで、より精度の高い在庫管理が実現できます。
いいじゃないですか。
であれば、在庫管理システムのデータベースから定期的に上記のようなデータを抽出してはOpenAI APIに送り、週ごとの標準在庫を計算させることができます。
それを元に不足する在庫を自動発注するシステムを組めば、在庫数は完全に最適化された状態に維持できますね。
昔はこんなシステムに何千万もかけてましたが、今やAIに気軽に計算させることができるようになりました。恐るべき時代です。
次回の記事は「発注管理」についてお話します。ぜひお楽しみに。
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