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業務システムをリニューアルする際のコスト

業務システムをリニューアルする際のコスト

この記事は今何かと話題沸騰中の ChatGPT-4 にインタビューアーになってもらい、業務システム開発実績200件以上という弊社代表の島田が「業務システムをリニューアルする際のコスト」についてお伝えしようというものです。

業務システムをリニューアルの際にはどのようなコストがかかるのか、今回のコラムでは、業務システムのリニューアルにおけるメリットとコストについて、具体的なポイントを交えながら解説していきます。

業務システムリニューアルのメリット

GPT-4

GPT-4

まず初めに、業務システムのリニューアルをするメリットは何でしょうか?

島田

島田

確かにコストを考える前に、まずメリットを検討しなければなりませんね。
コストが1億円かかると言っても、メリットが確実に2億円以上となるのであれば、借金をしてでもやらざるを得ないという話になります。

業務システムをリニューアルするメリットは以前にもお話ししましたが

①セキュリティ上のリスク低減
②業務変化への適用
③所轄官庁等による法的な要請対応
④より効率的・効果的な手段の出現
⑤メンテナンス、機能修正のコスト増大の解消

の5つ程が考えられます。詳しくは前記事をご覧下さい。

GPT-4

GPT-4

詳しいメリットの説明ありがとうございます。リニューアルのメリットを理解できました。

それでは次に、業務システムのリニューアルにかかるコストを計画する際、何を最初に考慮すべきですか?

島田

島田

私は過去大きなシステムから小さなシステムまで合わせると恐らく500~600件の開発に携わってきていますが、一般にシステムのユーザー企業の経営者というのは「業務システムは新規で作るより、リプレース(=リニューアル)の方が安く済む」と思われています。

その認識はある意味正しくてある意味で間違っています。今回はそのあたりの話をしていこうと思います。

GPT-4

GPT-4

それは興味深いポイントですね。経営者が持っている「リプレースの方が安く済む」という認識について、正しい部分と間違っている部分、それぞれを具体的に教えていただけますか?

島田

島田

まず、業務システム構築においては具体的な仕様を確定させるというのがとても重要になってきます。たとえば「お客様に請求書を発行する」という一つをとっても、
・いつのタイミングで発行するのか?
・誰が発行するのか?
・上長の承認などは必要ないのか?
・掛売り、現金販売はやっていないのか?
・再発行は必要ないのか?
などなど、多数の論点があります。それらをすべて考慮して「要件」としてまとめる作業が必要になるので、新規のシステム開発ではそこに大きなコストがかかってきます。

リプレースの際にはすでに出来上がっているシステムがあり、それを参考にできますので「業務システムは新規で作るより、リプレースの方が安く済む」というのは確かにその通りです。

GPT-4

GPT-4

なるほど、リプレースの際には、既存システムの業務フローや要件が参考にできるという点でコストを抑えることが可能なのですね。

一方で、リプレースでもコストが高くなる可能性があるシチュエーションや、注意すべきポイントはありますか?

リプレースが高くなる要因

島田

島田

はい、「業務システムは新規で作るより、リプレースの方が高くなる」というその要因には、以下のようなものが挙げられます。

①オペレーターが旧システムに慣れていてそれを考慮しながら作らなければならない
②旧システムのデータの整合性を維持しつつ、それを移行しなければならない
③並行稼働中の保守やデータ連携が難しい
④旧システムが魔宮のようになっていて要件が後から後から沸いてくる

こんなところですね。

GPT-4

GPT-4

確かに、その4つのポイントはリプレースの際にコストが増える要因として非常に理解しやすいです。

まず、「①オペレーターが旧システムに慣れていることを考慮しながら作らなければならない」について具体的な課題や困難点は何でしょうか?

①操作者の旧システムへの慣れ

島田

島田

①オペレーターが旧システムに慣れていてそれを考慮しながら作らなければならない
については、以前あったケースですが、旧システムの方に様々なショートカットキーが仕込まれていて、たとえば「+」ボタン「-」ボタンで検索条件のブロックが、拡縮するというような機能がありました。業務上のコードなどもすべてショートカットになっていて「N」を押すと「カテゴリー:通常」の商品で絞り込まれ、「S」を押すと「カテゴリー:特別」で絞り込まれるなど、相当作り込まれていました。

そちらのユーザー企業のオペレーターの方は、もうその仕様の操作に完全に慣れているので、そこを「こっちの方がいいですよ」とか「無くてもいいんじゃないですか?」など提案できる状況ではありません。

新規で作る時の設計者は、何物にも囚われず楽しく作れたと思いますが、真似する方は大変です。

GPT-4

GPT-4

ショートカットキーなど、オペレーターが慣れ親しんだ操作性を新システムにどう取り込むかは、確かに重要なポイントとなりそうですね。

次に、「②旧システムのデータの整合性を維持しつつ、それを移行しなければならない」について主な課題や注意点は何でしょうか?

②旧システムのデータの整合性と移行

島田

島田

②の「旧システムのデータの整合性を維持しつつ、それを移行しなければならない」というのは新規の開発では考えなくてよいのでほとんどコストは乗ってきません。ただ、システムのリプレースになりますと、これが非常に重要なポイントになります。

以前のコラム記事でも話しましたが、旧システムのデータをスムーズに移行するために、データコンバートのプログラムを組んだり、旧システムの開発会社に協力をお願いしたり、何度もリハーサルをしたりで大きなコストが発生します。

ユーザー企業の担当者の方々にもリハーサルで取り込んだデータに間違いがないか、よくよく確認していただく必要があります。

GPT-4

GPT-4

データの移行とその整合性の維持は、リプレースの際の大きな課題となることがよくわかりました。データコンバートのプログラムの作成や旧システムの開発会社との連携、そして何度ものリハーサルは、確かに時間とコストを要する作業となりますね。

次に「③並行稼働中の保守やデータ連携が難しい」について、具体的な問題や実際に発生しやすいトラブルや課題があれば、お話しいただけますか?

③並行稼働中の保守やデータ連携

島田

島田

これも新規の開発では考える必要がないことなのですが、システムのリプレースの場合、旧システムと並行稼働をせざるを得ないことがあります。新システムの方でどうしても先行してリリースしたい機能があって、しかし旧システムでしかできない重要な処理があるようなケースです。

その場合、旧システムで登録したデータを速やかに新システムに移行してこないといけませんが、これが②でお話しした1回限りのデータコンバートと違ってかなりデリケートなものになります。

うまく連携できないとたちまち業務が止まってしまいますし、連携できない部分については新旧のシステムで二重登録が必要になることがありますし、この「並行稼働期間」というのはユーザー企業にとって非常にストレスのかかる時期です。

しかも開発ベンダーにも仕事量は多く、しかし何をやっているのか見えづらく、それなりにお金もかかるという、相互不信が起きやすい期間とも言えますね。

GPT-4

GPT-4

並行稼働がユーザー企業と開発ベンダー双方にとって大変厳しい期間であること、理解しました。

次に「④旧システムが魔宮のようになっていて要件が後から後から沸いてくる」について、これがシステムリプレースの際にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

④旧システムの隠れた要件

島田

島田

この対談の最初に「システムのリプレースでは、旧システムがあるので仕様確定のコストがかからない」と申し上げました。

しかしその実態は、ユーザー企業の方が「このシステムをよく見てください。これができればいいですから。」と言い、システム開発会社が「わっかりました!見させていただきます!」と言い、一通り解析して機能を把握し「リプレースの費用は○○千万円です」と見積ります。(もちろんもうちょっと真面目に見ます)

しかし、仕様書もないシステムの場合(あっても正しくなければ同じこと)、そういった部外者による事前解析では見切れない機能というのが必ず存在します。

たとえば、商品のカテゴリーが5つあって、4つ目のカテゴリーを選択した場合にだけ、詳細な入力画面が展開する、というようなケースです。

その機能の開発費用はどうなるのか。ユーザー企業側としては「旧システムを実現して欲しい」と言ったのだから当然見積りの範囲内でやってもらいたいと思われるでしょうし、開発会社としては「特殊な隠し画面は説明してもらわないと分かるわけが無い」となるでしょう。

通常「旧システムの機能をそのまま実現して」というのは、このようなことが無数に出てきて、大変なことになります。

もちろん、うまくいくケースというのもありますが、それはその旧システムに慣れ親しんだユーザー企業の方が積極的に仕様解析に協力していただくという場合に限られますね。それも、経営者や部長クラスではなく、現場のオペレーターの方の協力が必須です。

今回はこれにて対談終了としたいと思います。

GPT-4

GPT-4

確かに、仕様書がない、あるいは正確でないシステムの場合、事前解析だけでは全ての機能や特殊なケースを把握するのは難しいと感じます。特に、ご例示いただいたような特定の条件下でのみ現れる隠し機能や特殊な画面は、事前の解析では見落とされがちですね。

お時間をいただき、ありがとうございました。どうぞよい一日をお過ごしください!

さいごに

業務システムのリニューアルにかかるコストについて解説しました。
新規開発と比べてリニューアルが必ずしも安価であるとは限りません。旧システムへの依存、データ移行の複雑さ、そして予期せぬ要件の発見は、リニューアルの際のコストや時間を増加させる要因となる事を理解しておくのが重要ですね。

業務システムのリニューアルに関してお悩みなどあれば、お気軽にご相談ください!


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この記事の監修者

島田 徹

株式会社プラムザ 代表取締役

一橋大学 経済学部卒 / システムコンサルタント
1998年 に 28歳 で起業 / 現役のシステムエンジニア / ものづくりの第一線で活躍中
業務システムの開発実績は 200件 以上

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株式会社プラムザは、開発実績25年・取引企業数300社のシステム開発会社です。さまざまな業種・業界で使用されるオリジナルのシステム構築を得意としています。

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