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業務システムにおける課題解決ポイント 【 学習塾④ 「 成績管理」編 】

業務システムにおける課題解決ポイント 【 学習塾④ 「 成績管理」編 】

業務システムにおける課題解決ポイント 【 学習塾④ 「 成績管理」編 】

この記事は今何かと話題沸騰中の ChatGPT-4 にインタビューアーになってもらい、業務システム開発実績200件以上という弊社代表の島田が「業務システムの課題解決ポイント」をお伝えしようというものです。

前回のコラムでは、学習塾の業務システムの一つである「受講管理」について、授業内容やコースだけでなく、授業のスケジュール表や、講師のスケジュール管理の業務内容を深く理解したうえで、システム設計の考え方を具体的にお話しました。

そちらも併せてご覧ください。

\前回のコラムはこちらから/

「成績管理」とは

学習塾の業務システムの例
 ①休会などの管理を行う「入退会管理
 ②入塾後、生徒の受講した授業の管理をする「受講管理
 ③テストの作成や、金額の集計やを管理をする「成績管理
 ④受講料や光熱費などの請求や入金の管理をする「授業料管理

業務システムにおける課題解決ポイント【 学習塾① マーケティングから入塾申し込み編 】
島田

島田

今日はテストの作成や、点数の集計や管理をする ③「成績管理」の機能の話をしましょう。

GPT-4

GPT-4

了解しました。まず最初の質問ですが、学習塾において成績管理の重要なポイントは何だと思いますか?

島田

島田

成績管理で重要なのは、一人の生徒をつかまえて その生徒の成績がどのような推移をしているか? が分かるようにするのと、クラス全体、あるいは学年全体、塾全体の成績がどうなのか? を両面で把握できるようにすることです。

前者はもちろん 生徒個人の頑張りを示す指標になりますし、後者は講師や塾の成果を示す指標になります。

その両面での出力をどうしていくべきか? を念頭に置きながらシステムの仕様を考えていけばいいと思います。

GPT-4

GPT-4

なるほど、生徒個人の成績推移とクラスや学年、塾全体の成績を把握することが成績管理の重要なポイントですね。

では、具体的に成績管理のシステムにおいて、生徒個人の成績推移を把握するためにどのような機能や情報が必要だと考えますか?

島田

島田

そうですね。
以前、受講管理のところでもお話ししましたが、やはり今 実際に使っている帳票や管理表を参考にさせていただくのが一番早いです。

それを元にして各講師や塾長さんが 今はできていない改善点を説明していただければ、そのためのシステムを考えることができます。

ちなみにコンピューターシステムの仕様を考える上で重要なのは、一にも二にも「i/o」です。「i/o」は「アイオー」と読みますが、要は インプットとアウトプットを固めるということです。

今回のケースで言えば、生徒さんとの個人面談の時に使いたい個人別の成績表が「アウトプット」です。それを出すために必要な情報が「インプット」になります。

「アウトプット」しないデータをいくら「インプット」しても意味がなく、そういうデータは入れるだけの死にデータになります。
なので私が システムの設計を行うときには「アウトプット」から固めていきます。

GPT-4

GPT-4

理解しました。「アウトプット」を基準にシステムの設計を行うのですね。

では、生徒個人の成績表として必要な情報についてお聞きします。具体的に、どのような情報が生徒個人の成績表に含まれるべきだと考えますか?

また、その情報はどのような形式で提供されると便利でしょうか?

島田

島田

これはお客さんには あまり関係ないことですが、設計は「アウトプット」を先に、実装は「インプット」を先にというのが定石です。

さて、生徒個人の成績表ですが、それに何を出すか?は各学習塾のポリシーに関わるところだと思います。

進学塾であれば 偏差値や順位の推移が重要でしょうし、補習塾であれば 出席率や学習時間、小テストの理解度の推移などが大事かも知れません。

出力物は Webで見れた方がいいかも知れませんし、紙の方がいいかも知れません。
そのあたりは 本当に考え方次第ですね。

一般的には、利用する人のITリテラシーが特別高くない場合、入力はデジタルで、出力はアナログで、というのが基本的な考え方です。

GPT-4

GPT-4

なるほど、生徒個人の成績表の内容や出力形式は学習塾のポリシーやニーズによって異なるということですね。

入力はデジタル形式で行い、出力はアナログ形式(例えば紙の形式)が一般的な考え方とのことですね。

島田

島田

次に、成績管理を行う対象についてお話ししましょう。

GPT-4

GPT-4

成績管理の対象となるのは具体的に、どのような情報を対象として成績管理を行うのかお教えいただけますか?

成績管理を行う対象について

島田

島田

通常の学習塾の場合、主に生徒の成績管理を行う対象は

普段の小テスト、塾内テスト
学校の定期テスト
他予備校などが実施する模擬試験、検定試験

の3つあたりだと思います。

GPT-4

GPT-4

確かに、さまざまなテストの成績が対象になりますね。
では、具体的にどのような点数入力の方法が考えられるでしょうか?

島田

島田

システムの仕様を考える上で重要なのは、個人の点数を入れる器(うつわ)があるか?ということですね。具体的に説明しましょう。

まず①についてですが、小テスト、塾内テストというのは塾内で管理されているのでその情報を登録しておくことは簡単です。

小テストなどはシステムで作成するようになっていれば、次は点数が入力されることを待ち構えていられるわけです。

しかし③は塾では把握していないことが多いですし、実施されていることを把握していても生徒が誰も受けていなければ管理する必要がありません。

そこで生徒が「先生、今回○○統一模試受けてきたよ!結果はこうだった」と言われた時に、入れる先が無くても登録できるようにしておく必要があります。別のお友達が「自分も受けてきた!」と言って成績表を持ってきたら、そこに追加していかないといけません。

塾の先生としては①と③は ちょっとした違いですが、システム的には大きく違います。

そして②は その中間的立ち位置です。

さて、テストの結果をどうやって入力するか?については、当然学習塾のみなさんは自動化されたいと仰りますね。

ただ正直なところOCRにあまり夢を抱かない方がよいと思います。

私も過去何度も自動採点のシステムを構築してきましたが、確かにマークシート方式であれば市販のソフトウェアと組み合わせて確実にうまく行きます。

しかし、手書き入力の解答用紙を読み込むとなると精度はなかなか上がっていきません。

今、GoogleのOCR機能は驚くべき精度で、きちんと文章として成り立ちますが、それは画像を全体的に読み取って文字化してしまうので、どこが解答部分なのかが分かりません。自動採点のAIソフトなども見てきましたが、選択式の解答でやっと95%程度の精度でしょうか。

さらに 一番注意しなければならないのは95%正しければ楽なのか?という話もあります。

OCRで読み取ったデータが95%正しいという場合、そこから間違いの5%を目で探さないといけません。それが楽なのか、それよりも何も考えずに最初から手で打った方が楽なのか?基本的にOCR関係は高額な投資になりますので、費用対効果はよく考えないといけないと思います。

GPT-4

GPT-4

成績管理システムの設計において、これらの点数入力の方法や費用対効果を考慮して適切な方針を立てる必要がありますね。

次に、成績管理において生徒の個人情報の取り扱いやデータの保護について考慮すべきポイントについてお聞かせください。

「生徒の個人情報の取り扱いやデータの保護」について

島田

島田

いい質問ですね。「生徒の個人情報の取り扱いやデータの保護」については 成績管理というより学習塾の業務システム全体に関わる話ですね。ちょうどいいのでそのあたりの話をしましょう。

実は、学習塾のシステムというのは個人情報の塊のようなもので、その取り扱いは 十分配慮しなければなりません。

「うちの塾は個人経営の小さい塾だから」というのは実は通用しなくて、個人情報保護法の平成29年5月30日改正 により、個人情報を扱うすべての事業者が法の対象になっています。

もし 杜撰(ずさん)な管理をしていて 情報漏洩事故など起すと、企業としての信用失墜だけでなく刑事罰の対象にもなりますので注意が必要です。

ただ、それほど恐れる話でもなく、基本的には 一般的なシステムのセキュリティ対策 を施すとともに、卒業生などから「自分の情報はどんなものを取り扱っているのか」と聞かれたら答えられるようにしておくのと、「自分の情報を消して欲しい」と言われたら消せるようにしておくというその2点くらいを考慮しておけばよいです。講師やスタッフも同様ですね。

もちろん、アクセスする必要のない講師やスタッフが、関係ない個人情報を閲覧できないようなアクセス制限機能は重要です。

ただ、前回も申し上げましたが、利便性とセキュリティは相反しますので、絶対やらなければならない 必要最低限の施策 は施しつつも、その先どこまでやってどこからは許容するかは会社のポリシー次第です。

これは、IPA(独立行政法人情報処理推進機構) でも謳われていることで、「できることから手を付けていきましょう」という話です。

GPT-4

GPT-4

ありがとうございます。確かに、生徒の個人情報の取り扱いやデータの保護は学習塾の業務システム全体に関わる重要な課題ですね。
とても有意義なお話をありがとうございました。

さいごに

学習塾の業務システムの「成績管理」についてお話をしました。
システムの仕様を考える上で、個人の点数を入れるための適切な方法や仕組み、「アウトプット」を基準にシステムの設計を行うのが重要です。
また、学習塾も個人情報を扱う事業者として、適切なセキュリティ対策や情報管理策を講じる必要があります。

また、次回も続きます!
業務システム開発について悩んでいる方はぜひ参考にしてください!

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この記事の監修者

島田 徹

株式会社プラムザ 代表取締役

一橋大学 経済学部卒 / システムコンサルタント
1998年 に 28歳 で起業 / 現役のシステムエンジニア / ものづくりの第一線で活躍中
業務システムの開発実績は 200件 以上

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株式会社プラムザは、開発実績25年・取引企業数300社のシステム開発会社です。さまざまな業種・業界で使用されるオリジナルのシステム構築を得意としています。

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